官能小説販売サイト 北山悦史 『美少女なぶり』
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北山悦史    美少女なぶり

目 次
一生一度の愛娘
愛娘柔襞蹂躙
淫らな明日へのプレゼント
愛のタマゴッチ
淫ら万華鏡
暴淫の魔手
美少女なぶり
妖精の肉罠
幼芯の淫惑
哀淫の天使
凌辱昇天
フェロモン女王の秘穴

(C)Etsushi Kitayama

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   一生一度の愛娘

     1

 すでにおりの白い頬は、うっすらと桜色に染まっている。父の忠晴と一緒にお酒を飲みはじめて、まだ三十分とたっていない。が、ミニ缶のカクテルを、もう二本も空けてしまった。
 グレープやピーチやメロンのカクテルは大好きだが、なんやかやと小言を言う母を無視して夕食後やお風呂上がりに飲むときも、今までは一本しか飲んだことがない。
 リビングのテーブルには、彩織の大好きなナッツ類が並べてある。アーモンド、カシューナッツ、クルミ、ピーナッツのたぐいだ。
「そんなもん、ばくばく食うと、鼻血、出ちゃうぞ」
 忠晴は眉をひそめてそう言うのだが、好きなものは好きだし、今まで一度だって、鼻血なんか出たことはない。テーブルには、ジャーキーやイカリング、チーズたらなども並んでいる。そういうのも、彩織は好物だ。
「なんだ、彩織、まるでおまえはおっさん趣味じゃないか」
 大仰に顔をしかめて、さっきも忠晴は言った。
「いいもん。あたし、おっさん趣味なんだもん」
 父を見上げ、彩織はぷくっとほっぺたを膨らませた。怒ってもいないのに怒ったふりをする父の顔は、ずっと昔から好きだった。自分が〃おっさん趣味〃なのも、そのせいだと思う。
 が、ビールは、あんまり好きじゃない。あの苦みが、ちょっと苦手なのだ。どっちかというと、焼酎のほうがいい。それもやはり、〃おっさん〃なのだろうか。
 二階から下りてきた母の由実子が、顔を覗かせた。
「なあにィ? 彩織、あんた。いいかげんにしなさいよ? 明日、学校でしょ」
「ん。わかってる。だけどいいの。明日はお父さんに送ってもらうことになってるから」
 彩織の言葉に、忠晴は、エッ? という顔をした。そんなの初耳だ。妻を見ると、これから風呂に入るところなのに、もう上がったみたいに、赤鬼そっくりな顔をしている。
『どういうこと? ほんとあんたって、娘に甘いんだから!』
 口には出さなくても、来年、結婚二十周年になる妻の言いたいことは、よーくわかる。また眉をひそめて、忠晴は妻から目を戻した。
『まったくわがままな娘で、まいっちゃうよ』
 というそぶりを、妻に見せたつもりだった。その実、内心では、明日、おれに送ってもらうなんて、彩織、ほんとに思ってるのかな、と思っていた。
 が、娘が勝手に口にしたことを否定しようという気持ちは、まるで起こらない。むしろ嬉しい。妻が昔から言っているように、自分は娘に甘いのだろう。
 忠晴は普通、車で通勤している。ここ、松戸から江戸川にある会社まで、距離はそんなでもないのに、朝のラッシュで、一時間近くかかる。
 彩織の高校は市川にあるので、送っていくことができないわけではない。が、かなり遠回りになるので、いつもより四十分は早く家を出なければならない。彩織が高校に入って一年半、五回ぐらいは送っていっている。
 妻の由実子は、それこそ市川にあるスポーツ用品卸の会社に勤めているが、出社時刻は遅く、妻が彩織を送っていったことは、一度もないはずだ。それは、時間的な問題でそうなのだが、そんなこともあって、「お父さんは彩織に甘い」ということになっている。
「いいかげんにして、寝るのよ?」
 と言って、由実子は去った。
「は〜い」
 間延びした返事をして、彩織はもう姿の見えなくなった母に、グラスをかかげた。もし、それを母に見られたら、ただちに飲むのをやめさせられただろう。
(今日はいつもと違うな。彩織のやつ、どうしちゃったんだ?)
 桜色に上気した丸顔、ショッキングピンクのパジャマの肩にかかるさらさらしたロングヘアに目を這わせながら、忠晴は思った。
 
 
 
 
〜〜『美少女なぶり』(北山悦史)〜〜
 
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