官能小説販売サイト 高竜也 『背徳の痴戯』
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高 竜也    背徳の痴戯

目 次
淫花熟れて
うたかたの蜜戯
あだばな情話
男すごろく
よこしまな恋
裂花の誘い
欲深な股
二穴ごっこ
うねる肌
欲望の謀事
快楽操り人

(C)Tatsuya Kou

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   淫花熟れて

     1

 ぐちゆうはさすがにタフだった。
 なにしろホテルに入れば、少なくとも二時間という休憩タイムの間に二度から三度は確実に男としての役割を果たしてくれるのだ。
 がわがひ弱な夫のこうではいやされない肉体の渇きを、時折の密会によって満たされたいと願うのも、無理からぬことだった。
 なにしろ中学一年の時に処女を失って以来、寝てきた男の数は枚挙にいとまがない。
 中にはにんじょうにも及んだことがあったが、とにかく美紀はセックス好きで、常にそれを満足させてくれる男の存在が必要だった。
 そんな美紀が十二歳年上の浩司と結婚したのは、三年前の三十歳の時だった。
 高校を卒業して以来、美紀は水商売の道一筋に歩んできたのだが、決して容姿が優れていたというわけではない。
 物ごころがついた頃から、母親の自堕落な生きざまを見てきたから、そういう生き方が身に染み付いていたのだろう。
 若い時から肉体を武器にすれば、どんな男もり寄ってくると思い込んでいたのだが、それも二十代の半ばくらいまでで、体に余計な脂肪が目立つようになると、男たちは干潮時の潮のようにスーッと消えるようになっていた。
 従って年齢が上がるにつれて、水商売業も、クラブからキャバレー、更に小料理屋のお運びから居酒屋の雑用係へと鞍替えを余儀なくされた。
 そんな折に知ったのが、毎日一杯か二杯の酒をたのしみに店にやって来る田川浩司という、地味というか、暗い印象の中年男だった。
 美紀よりちょうどひと回り年上の浩司は女房に逃げられて一年近く経っていた。
 店のママが、「あの人は小金を貯めていそうだよ」とけしかけるように言ったのがきっかけだった。美紀は男を渡り歩いてきた過去を塗り潰し、はすっぱな言動もすっかり改めて接近し、とうとう彼女にとっては輝かしい『主婦の座』を得たのだった。
 下着類を主にした衣料品製造会社の第一営業部に勤務していた浩司は確かに小金を貯めていたが、りんしょくという点ではけたはずれだった。
 でも主婦の座は捨て難い。
 ともかく食べるには困らないのだからこたえられない。それに浩司はなんとなく虚弱体質だし、年齢もかなり上だから、間違いなく先に死んでくれそうだった。ここは我慢のしどころと腹をくくったのだが、ただ一つ、美紀が耐え難かったのが、夜の営みだった。
 浩司自身もひ弱ということを自覚しているから、たまの抱擁の時もごく淡々とした行為で終始し、大抵の場合は一方的な射出でおしまいというのが常であった。
 過去の生活をひた隠しにしていた美紀は、あからさまに不満を漏らすようなことはしなかったが、やはり三十三という熟れた女体のうずきと欲求には勝てなかった。気やすめと小遣い稼ぎのために始めたパート先のスーパーでこれまたバイトの大学生・矢口祐太とわりない仲になるのに、そう時間はかからなかった。
 祐太は有り余るエネルギーのけ口として美紀を利用したのだから、〃性春〃がそこにあれば充分だったし、美紀だって性的飢餓を埋めるために祐太のきょうじんな肉体を求めたのだから、精神的なつながりなど一切なかった。
 早い話、お互いが〈やれればよかった〉のである。
「ねえ、今度レジ見習いで入ってきた女の子のこと、どう思う?」
 最初の交わりを終え、浴室で祐太の背中を流しながら、美紀はこのところちょっぴり気になっている存在のやまのことをそれとなくいた。
「どうって?」
「わりと可愛いじゃないの」
「あれがかい? 気の利かない田舎娘って感じだけど……」
 祐太がほとんど興味を示さなかったので、美紀は内心ホッとした。
「さ、こっちを向いて。前も洗うから」
 素直に向きを変えた祐太の下腹部を見た途端、美紀は脳髄がしびれるような感覚に襲われた。浩司のものの二倍はあろうかと思われる一物が、大きく張り出した亀頭先端からじゅくじゅくと男汁を溢れさせながらいなないていた。
 思わず美紀の手がとまる。
「どうしたの?」
「だって……」
 言葉を喉に詰まらせながら、ゆっくりと泡まみれの手で握った。
 
 
 
 
〜〜『背徳の痴戯』(高竜也)〜〜
 
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