官能小説販売サイト 鳳春紀 『人妻女医・澪子と少年』
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鳳 春紀    人妻女医・澪子と少年

目 次
第一章 白衣に散った甥の精液
第二章 診察室で晒される叔母の裸身
第三章 初体験は禁忌相姦
第四章 倒錯に狂う熟れた媚肉
第五章 澪子は少年の性奴隷……

(C)Haruki Ohtori

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   第一章 白衣に散った甥の精液

     1

 皿の上の目玉焼きはほとんどが残されている。テーブルの上にはパン屑。さっき開けたばかりのジャムの半分がなくなっている。ジャムの瓶のふたは開けたままだ。それが甥の龍一の朝食後のテーブルだった。まるで精液の斑点のように、牛乳のしずくが皿の近くに点々と残っている。
 頼子はまだそこに息子の龍一がいるようにテーブルの上を見つめている。それから眼をあげて、れいを見やるとつぶやいた。
「入れるのかしらねえ」
 龍一が医学部に合格できるかどうか心配しているのである。
 澪子は黙ったまま紅茶のカップを口もとに運んだ。姉の頼子とはかなりの離れた姉妹である。頼子は留学先で出会った医師のと結婚している。両家からの援助でこの家の隣りに医院を建ててもらい、耳鼻咽喉科を開業している。
 そのときに内科医になった妹の桐生澪子の仕事場も造ってもらった。だから、久木医院の看板には耳鼻咽喉科と内科があり、医院への入口が二つあるのだった。医院の二階には久木夫妻の部屋があり、彼らの一人息子である高校生の龍一の部屋は三階にあった。
 テラスのある二階のダイニングキッチンで澪子が姉の頼子や甥の龍一と朝食をとることが多くなったのは、この一カ月ばかりのことだった。
 澪子の夫は仕事で昨年末から半年の予定でウィーンに行っている。そんな澪子に、結婚当初から住んでいる隣町のマンションでひとりで朝食の用意をするくらいだったら一緒に食べないかと、姉の頼子が誘ってきたのだった。
 澪子にしても、そのほうが都合がよかった。それどころか姉夫妻は先日の改築の際に東側に向いたベランダをとりつぶして、そこに澪子用の部屋を造ってくれたのだった。いずれは久木の書斎にするつもりだけれども、夫がウィーンから戻ってくるまでは自分の部屋として使ってもいいというのだった。
 その部屋は外から見れば建物の三階になるのだが、甥の龍一の部屋がある三階とは棟がちがい、むしろ中三階という位置にあった。その澪子の部屋には外階段を使って出入りするのだから、プライバシーを守ることができた。
 最初は週の一回ほどしかその部屋を使用していなかったが、今では週に六日も使うようになっている。週に一度はマンションのほうに戻って洗濯をしたり、溜まった用事をすませることが習慣となってしまっていた。
 そして、澪子が甥の龍一の顔を見るのはおおむね朝の時間帯だった。
「龍一くんは、まだ二年生でしょう」
 何度も頼子が溜め息をつくので、澪子はそう言ってやった。
 澪子は黒いスカートにブラウスを着て、その肩越しにニット編みの薄いセーターをはおっていた。それでも胸の高さが目立ってしまう。二十代後半なのに、女の双丘はみず々しくつんと盛りあがっている。
 頼子の夫である久木は講師を務める大学にすでに出かけていた。院長である久木が診察するのは毎日ではなく、それももっぱら午後だけだった。夫の久木が妻の愚痴を聞いてくれないらしく、最近では頼子は澪子にいろんなことを相談してくるようになっていた。
「まだ二年生じゃなくて、もう二年生なのよ」
「塾にも行っているから心配しなくてもいいじゃない」
「わたしは塾には行かなかったわ」
 頼子はテーブルの上を片づけはじめた。澪子はもう一杯紅茶を飲んだ。確かに塾に行かなくても姉妹そろって学校の成績がよかった。
「龍一ったらなんだか、性格も変わってきたみたいだし、この頃、無口なの。なにを聞いても、知らないの一点ばりだし、まったく」
「ふふ。姉さんから見れば子供だろうけれど、龍一くんだってお年頃よ」
「変なこと言わないで、澪子。成績も上がったり下がったりだし……ねえ、澪子。あなた、大学時代は精神科も取ったわよね」
「でも、今は内科だから」
「澪子が診察してくれないかしら」
「龍一くんを?」
「あらたまった診察じゃなくて、問診でいいのよ。なにげなくさ。他の医者にせるよりはいいと思うの」
「そういう機会があればね。でも、期待しないでね、姉さん」
 澪子は立ちあがって、紅茶のカップと皿を配膳台の上に置いた。
 ふと見ると、近くのソファの肘かけに龍一のコットンの白いソックスが片方だけのっかっていた。
「オハヨゥ、オハヨゥ」
 鳥籠のなかのインコがしきりにしゃべりだした。誰かがオハヨゥという言葉を教えたのか、あるいは久木の真似なのか、澪子はとりたてて聞いてみたことはなかった。小さなインコなのによく人間の言葉を覚えるらしかった。インコが口真似がうまくできるのは舌の形状が人間のものとよく似ているからである。
「あの子、悪い友だちと付き合っていなきゃいいんだけど」
「学校から戻ればすぐに塾に行く龍一くんにそんな暇はないわよ。単なる取り越し苦労よ、姉さん」
 澪子はそう言って勝手口から外に出ると、階段で三階にある部屋に戻った。
 ベッドに腰かけ、はおっていたセーターを肩から取る。すると、白いブラウスの胸に二つの点が浮いている。両方の乳首の可憐な盛りあがりである。裸で眠っていて、起きてすぐにブラウスに袖を通したから、下着を着けていないのだった。
 澪子は時計を見た。あと二十分もしたら、下着を着けてその上に白衣を着て診察開始の準備をしなければならない。夫が長い出張に行ってからというもの、少しずつ起きる時間が遅くなっていた。ふと、自分が独身であるような気分がすることもあるのだった。
 彼女は朝刊を開いてはみたものの、見出しすら頭に入らなかった。子供とも大人ともいえない龍一の姿がなぜかちらついて消えないのだった。
 
 
 
 
〜〜『人妻女医・澪子と少年』(鳳春紀)〜〜
 
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