安達 瑶 美姉妹 欲情の館
目 次
第一章 若女将、熟れた体の疼き
第二章 肉欲奉仕、ただれた花芯
第三章 責められ喘ぐ、熟れた蜜
第四章 美姉妹、秘芯の嬲りあい
第五章 美姉妹と少女、貪る饗宴
(C)Yo Adachi
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第一章 若女将、熟れた体の疼き
その躰は熟れていた。
官能で火照った女の肌は紅く色づき、桃の花のようだ。
男の皺ばんだ掌が、女の柔らかな内腿を滑り上がって翳りの中に埋没した。
「ああ……イヤです……」
女の口から喘ぎが漏れた。その切れ長の目は潤んで、恨むように男を見ている。
しかしその男のささくれ立った指は、ひたすら女の恥毛を弄り、潤んだ花びらを摘まみあげ捏ね回すばかりだ。
「ふふふ。だいぶ躰ができて来たようだな。しっぽりと濡れておる……こんないい道具を、お前の亭主はろくに使い込まなかったとみえる。ダメな男たる由縁だ」
老人というべきこの男は、より深く指を秘裂の中に差し入れ、中の熱く燃えて濡れそぼった柔肉の感触を貪った。
華やかな友禅の裾は乱れ、白い腿がさらけ出されている。その秘めやかな股間には、男の手が侵入しているのだ。
年の頃なら三十六・七の女盛り。色白なその肌、切れ長で黒めがちの瞳、涼やかにすっと通った鼻筋。立たせてみれば、すらりと均整のとれたその姿は、清楚にして優麗このうえなかった。若い女が持ち合わせない淑やかさと包みこむような優しさに溢れている。まさに老舗の名門旅館の若女将にふさわしい容姿だ。しかしそんな彼女が今、心ならずもかき立てられた淫欲におぼれ、悶えるその風情は妖艶ですらあった。
白いうなじに数本かかる乱れ髪は汗で濡れ光っている。抑えようとしても湧き上がって来る欲情のせいか、肌にもしっとりと汗をかいている。男の手で大きくくつろげられた和服の、胸元からこぼれる肩から胸にかけての曲線は優美というよりも凄艶と言ったほうがいい。
「なあ志津子。本当ならここに住まわせて表には出さず、ずっと毎日こうしていたいもんだが……あいつがいるからそうもいかん。しかし……お前は日々婀娜っぽくなっていくな」
志津子と呼ばれたその女は、老人の膝の上に乗る格好で、後ろから抱きすくめられている。男の左手は裾を乱して股間を嬲り、右手は胸元から入り込んで乳房を弄んでいる。
彼女の肉芽はとうに熱く膨らんで小さく勃っている。秘唇も充血して男のモノを迎え入れたくて疼いている。乳首にしても男の指の間で痛いほど硬くなっている。
夫を裏切るような真似はしたくはない。が、しかし、熟れきった女の躰だけに、ここまで熱せられてしまうと、我慢するのは辛い。
志津子はけっして口にはしないが、彼女が男女の交わりを欲している事を、老人は充分に察していた。
「辛いか。お前のココは入れてほしいと泣いているからな。女の涙でおれの指はふやけて来たよ。しかし、おれは勃たん。指だけでは嫌か」
「そ、そんな……」
言葉を濁したが、老人の言葉は真実だった。
この三年というもの、志津子はこの老人に毎日のように呼び出されて指と舌で嬲られるばかりなのだ。最初は犯されなくて済む、夫への操も守れると思ったのだが、老人の指戯と舌技は巧み過ぎた。
夫との交わりは淡白で、性の悦びなど知らなかった志津子だったが、この男に躰を開かれ、成熟させられたといってもいい。それほど男の技巧は熟達していた。
男の右手は裾を割って深く女芯を嬲り、左手は衿もとを大きく開いて乳房を弄んでいる。
親指は肉芽をやわやわと押し潰すように捏ね回し、逆に人差し指と中指は肉襞を荒々しく掻き乱している。志津子の感じる部分は三年の間にすべて知られている。Gスポットの場所も、柔襞の感じやすい部分も。
老人は志津子のじゅくじゅくに熱く濡れそぼった女陰を指で凌辱しつつ、硬く屹立した乳首を強く摘まみ、ごりごりとくじり上げている。
「どうだ、張形でも使うか? あそこに入れてほしいんだろう」
志津子にとって、指と舌の愛撫というのは『前戯』でしかなかった。今や内奥までを開発され、V感覚を知ってしまった彼女にとって、ここまで女体を熱くさせられれば、やはり、女の部分を熱いもので満たしてほしいと思うのだ。あの部分を押し広げ、深々と満たしていくものが欲しい。愛情など無く、ただ弄ばれるだけにしても、焦らすだけ焦らされて後は知らんと放り出されるのは辛すぎた。
とはいえ、張形で気を遣られてしまうのも嫌だった。張形が陰門を出入りし、彼女がどんどん追い込まれて、ついに達してしまう様を冷静に観察されるのは耐え難かった。彼女自身までが張形のような性具になり果ててしまうような気がして、生理的にどうしても受け付けないのだ。
「お前も強情だな。ここは三年間空き家のままなんだろう? 誰かに入れてもらった事でもあるのか」
「あ、ありません……そ、そんな事……」
全身を火照らし、目は欲情で潤み、普通のセックスを渇望するまでに追い込まれている志津子だが、本来、けっして淫乱で多情なだらしない女ではない。
三年前に突然夫が出奔してからというもの、若女将として母として妻として、東京の普通の家の娘として育った彼女が慣れないままに若女将として名門旅館を取り仕切り、リューマチで動けない姑を世話し、中学生の娘を育ててきた。
気難しい姑の世話と子育てはきちんとやって来たつもりだが、素人に旅館の経営は難しい。その上、交通の便の悪いこの温泉場全体への客足が遠退いていた。夫が家出してしまったのは、赤字が嵩み借金が溜まり、立ち行かなくなった事が原因だ。
夫は行方不明、しかも借金取りに連日押し掛けられ茫然自失していた志津子に救いの手を差し伸べたのがこの老人・二階堂忠輔だった。高利の借金を整理し、銀行から金を借りてやり、客を回してくれて、ようやく志津子の旅館は保っている。その代償が志津子の躰だった。
「あ。あああ……いきそう……いってしまいます……」
「おう。いくがよい。思いきりいってしまうのだ」
志津子の躰は小刻みに震え、内腿がぶるぶると痙攣した。指が差し込まれた花芯はきゅっと締まって、全身がぐっと反り返った。
「あ、あ、あ」
忠輔が彼女のうなじに舌を這わせ、その感触がより大きな爆発をもたらした。志津子はがくがくと躰を揺さぶって絶頂に達した。艶やかに結い上げられた髪もほどけてしまいそうなほど、彼女はひとしきり激しく躰を震わせ、やがて老人に躰を預けるようにぐったりとなった。
「ふふふ。可愛いやつじゃ……」
忠輔は、このとびきりの美女が自分の思うままになっている事を実感して目を細めた。
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