官能小説販売サイト 砂戸増造 『媚肉妻 私刑〜嬲虐の系譜2〜』
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砂戸増造    媚肉妻 私刑〜じょうぎゃくの系譜2〜

目 次
鏡の中の恥態
奴隷妻の蕾
隷属の儀式
処刑の部屋
倒錯のアクメ

(C)Masuzo Sado

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   鏡の中の恥態

     1

〃ああ、いいっ……今にも子宮が溶けて流れ出しそう! このまま死ねたらどんなにいいかしら!?〃
 とっくに逆海老吊りにされた体の苦痛は去り、十三年の調教にらされた体の感覚は麻痺し、女陰の肉悦の快美感だけが異常に鋭敏になっている聖子だった。
 あと二日、義兄夫婦の残酷な脅迫と凌辱に耐え抜ける自信も気力もない。結局は責め苦に負けて、夫や姑の目の前で血肉を分けた息子の恵介の背徳の欲情に屈服させられるだろう。なのに必死に女の意地と母親の誇りを守って抵抗し続ける自分がいとおしかった。
 クラブ・マルグリットの舞台で、女盛りの裸身にこうこうたる照明を浴びて残忍なメンバーたちの熱い凝視にさらし、息子との肉交を迫られて拷問された人妻たちの狂乱のさまが、また生々しく想い出された。
 残酷な好き者たちが血まみれの女陰を好むのと、生理中の女体の敏感性としゅうしんが強まることを考慮して、舞台に上がる人妻の殆どは月経中だった。
 拷問執行人はクラブのオーナーの岩村と江利子の夫婦だった。母親に下劣な欲情を燃やす息子が全裸で舞台に登場し、美少年愛好の熟女たちの指技で、若い陰茎を愛撫され、怒張した先端から、絶え間なく吐淫をしたたらせ、責め苦に泣いて拒む母親を血走った眼で見守るのだ。
 懲罰を受ける女は生理帯やナプキンを着けることを禁じられている。受刑者のパンティの股布は最初からどす黒い経血のしみで無惨にいろどられて、下劣な好き者たちの目を楽しませることになっている。
 観客の中には例外なく、いけにえとなる人妻の夫と愛人がいて、他のメンバーの数倍も熱い視線を舞台に注いでいた。
 夫のえいいちに生き恥を晒すくらいなら、刑場に引き出される前に首を吊るか舌を噛んで自殺して、死体を公開凌辱される方がましに思えた。
 仮に息子の肉欲の奴隷となる汚辱を甘受する覚悟をしても、それはほんの序の口だ。淫虐の求愛を拒み続けてきた男女の間を転々とする、苦痛と淫辱の日々が待っている。
 夫の愛人でレズでもある麻里、板倉夫婦、義姉の経営するクラブのマネージャー原口、弁護士の大島、洋画家で刺青マニアの小津夫妻、マルグリットのオーナー岩村夫妻、麻里がシャンソンを歌っている店のオーナー、
 少なくとも十人の嗜虐狂たちが聖子の女盛りの女体に毒牙を研いでいるのだ。
 男たちはいずれも巨根の持ち主で、女たちもレズのドミナばかりだった。
 そして息子の子をはらませられるという、母親として最高の恥辱にも耐えなければならない。
 マルグリットもじょうぎゃくされる妊婦の大半は、息子に妊娠させられた人妻だった。冷酷な男女は、流産するまで不幸な美囚をありとあらゆる責め苦にかけ、凌辱する。
 聖子はマルグリットの地下にある拷問室と円形の回転ステージの上で、流産の恥態を晒した人妻たちを何人も見ていた。
 息子の子を孕んだ女は、けがれた牝として扱われるのだ。
 マルグリットで公開の凌辱を受けなかった人妻にも、お披露目と称する恥辱が待っていた。
 息子の慰み者になってから最初のメンスの出血量の多い日に、舞台で背徳の肉刑に屈従する痴態を晒され、妊娠五カ月めに孕み腹を好き者たちに公開され、輪姦される規定があるのだ。
 自分の産んだ息子のばいに成り下がり、夫婦気取りでクラブに現われて、好色なサディストたちの目の前で進んで犯されるマゾ女たちが聖子にはうとましかった。
 自分から裸になって息子の前にひざまずいてクリトリスをいじりながら、あさましく昂ぶった声で、
「ママはもう○○ちゃんのお××こ奴隷だわ。皆さんの前で好きなようにお仕置きして」
 などといういまわしい科白せりふは死んでも口にしたくない。
 恵介の邪淫に狂った熱い精を子宮に浴びる前に、自ら命を絶つ勇気のないわが身を、聖子は呪った。
 誰かの手が、陰唇と乳首に吊り下げた十キロのおもりを取り去っているようだが、もう痛覚が麻痺した敏感な花唇の媚肉は軽くなった感じしかしない。
〃早く気のいく注射して、おさま! ベッドでお二人でご存分にはずかしめて。聖子、死ぬまでいき続けます。でも、恵介とお××こだけはさせないで!〃
 口腔と膣の粘膜をかきむしる淫具の拷問に陶酔しながら、聖子は失神にちていった。
 無意識の世界で、聖子は若妻の頃の淫虐の悦びへの目覚めと、数々の肉の試練の追憶に浸り始めた。
 十三年前、聖子の清らかな美貌としなやかな肢体をめて結婚した夫の英一は、新婚旅行から戻った翌日から浮気を始めた。
 夫は水商売の女が好きだった。酔ってその種の女たちを連れて帰り、新妻に接待させたり、女と風呂へ入ったり、時には二階の客用寝室で抱き合ったりした。が、しゅうとめの登美子は息子に何も言わず、短大卒業と同時に結婚した世間知らずの聖子も新参の嫁の身で夫を責めることもできず、耐えるしかなかった。
 中学時代からの習慣となっていた手淫と、くろうと女と遊び馴れた夫の淫技の巧みさが、二十歳の若妻を開花させていた。
 夫のいない独り寝のベッドや、聞こえよがしに浴室や客室でいちゃつく夫と花街の女たちの、はでなよがり声にしっで胸をかきむしりながら自慰に狂う夜ばかりだった。
 だが、毎日し涙にかきくれながら、聖子は大して美しくもない女たちを当てつけがましく家に連れ込んで、自分を無視する夫の背信行為から、少しずつ被虐の悦びに目覚め始めていたのだ。
 新婚旅行から帰ってきてから、英一は二回しか新妻を抱かなかった。それも一方的な肉交で、聖子がいく前に射精して、さっさと背を向けて寝てしまった。
 新妻は毎夜、時には朝や昼も、満たされない若い女陰のうずきを狂おしい自淫の指技で慰めるようになった。
 そういう時聖子が必ず想い描くのは、あでやかな芸者やバーのマダムと夫の、奔放な性の痴態を目の前で見せつけながら、夫に自淫を強いられているという、屈辱的で被虐的な場面だった。
 美しい新妻をじっと見つめる、夫の浮気相手の女たちの冷たい嘲笑と淫らな欲情に濡れて妖しくきらめく視線に、引きった顔や女体の羞恥を舐めずり回される屈辱感が、たまらなく聖子の生まれながらの悦虐の情感を昂ぶらせた。
「可愛い奥さまね。女のあたしでも濡れちゃう程チャーミングだわ。さぞ毎晩アレが激しいんでしょ? けるわ」
「こんな美人の奥さまとあなたがアレするのを見たいわ。二人でヒイヒイよがり泣き合うんじゃなくって?」
 そんな赤らさまなことを言って、聖子を羞恥と嫉妬に狂わせる女もいた。
 夫に抱かれる女たちの眼は、美しい新妻から夫をった勝利に酔い痴れているようだった。
 
 
 
 
〜〜『媚肉妻 私刑〜嬲虐の系譜2〜』(砂戸増造)〜〜
 
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